この記事ではボーイとして採用されてから、たった1年で店長になったイノウエさん(仮名)の体験をご紹介したいと思います。

ボーイを始めてから1年で店長になった

イノウエさんは高校卒業と同時に上京しました。

上京した理由は、「何となく東京に出さえすればやりたいことが見つかるかも?」というフワッとしたものだったそうです。

高校生時代はアルバイトに明け暮れていたので、ある程度まとまった金額のお金を持っていたこともあり、最初の1ヶ月は適当に遊んでいたのですが、このままではすぐに貯金が底をつくと思い、アルバイトを探しはじめました。

そんなイノウエさんの目に留まったのは、

「年収1,000万円も可能!」


というボーイの求人情報です。

「儲かる上にタダでキャバ嬢と遊べるとかスゲェな」という下心いっぱいの気持ちで即応募してみたところ、人手不足だったせいか即日採用されました。

実際にお仕事を始める前は、「ただちょっと掃除したり適当に酒運んでるだけでいいだろう」と考えていたそうですが、現実はそう甘くはありません。

開店前から閉店まで、激務に次ぐ激務だったそうで、初日の時点で

「よーしやめよう もう今日やめよう......」

と思いながら適当に仕事をしていたそうです。

適当に仕事をしながら1週間程度が経ったとき、先輩ボーイからのある一言が、イノウエさんの負けん気に火をつけてしまいます。

「お前なんかいてもいなくても変わらないからもう来なくていいよ」

といわれたそうです。

元々勝気な性格な上、当時はまだ若かったイノウエさんはその一言に

「ふざけんな! お前より出世してその内顎で使ってやるからな!」


と意気込んでしまいます。

それからは人が変わったように仕事に打ち込み、4ヶ月後にはマネージャーに昇進。

1年後退職する社員の後を継いで、店長に抜擢されるほどになりました。

全員から信頼される人であるべき

イノウエさんは、負けん気がきっかけで真剣に仕事をするようになりましたが、徐々に自分の働きを認めてくれる人が出てくるようになり「仕事を通じて信頼を得ることはすごいことなんだな」と思うようになったそうです。

実際にイノウエさんの先輩社員はボーイやキャバ嬢からも慕われていて、すぐに出世して店長になったそうです。

その姿を見て、働くということに対する認識が180度変わったといいます。

がむしゃらに仕事をするだけじゃなく、「人間性も大事なんだ」と気づいたそうです。